影泥棒

春がきたら、よろこんで外へ飛び出したい!のですが、恐ろしい花粉の飛散が始まってしまうと外出がむつかしくなります。その前に、木々を撮影しに行ってきました。都会でも、こんなに自然に出会えるのはうれしい。春コートで出かけてしまい、風がひんやりでしたので、すこし早歩きで。

 

 

お花を愛でつつ、影を探します。とても強い香り。

 

スイセン

雪中花

ニラと玉ねぎに似ているため注意、食べると危険だそうで、ギリシア語で「ナルケ(麻痺する)」から転じてギリシア神話「ナルキッソス」の美少年のお話になったとか。そうですか(web検索)。

 

 

真上を見上げること、普段しないです。流星群が来る夜に空を見上げたりするくらいです。

葉っぱがなくていい感じ。枝のややこしい伸び方に、ルールが見えないか探します。

 

 

林の向こうに明るい水面。いつもこの構図を見つけた時は、どこかにコローの気配がしないか、少しゆっくり歩きます。

 

 

いい影が落っこちていたので、カメラで拾って帰ります。

 

こんなことの向こう側に作品がみえてくるのですが、真冬、花粉の季節、梅雨、真夏、台風、雨や雪や雷の日、いつでも行けそうでなかなか行けないキレイな影の日のお散歩は貴重です。ここも、多くの木々が根っこから倒れていたり、台風は景色を変えていました。

 

あるカフェで、コーヒーを飲みながら窓の向こうの木と影がゆらぐのを心地よく眺めていたら、隣の初老の男性に話しかけられて、「手入れのされていない庭で、何も無いのでつまらないでしょう」と言われたのですが、飽きずに眺めている私がなにを眺めているのか、さぞかし不思議に思ったのでしょう。

その男性は、ゲージを作ってインコを飼って、キチンと造園したらキレイになるでしょうね、と言っていました。

同じ景色を見た知らない方と、違う景色を思い描いたことを知る。

海の向こうへ行っても、近くのカフェでも同じ感じ。

次は初夏。梅雨が始まる前の一瞬、いい季節を楽しみに。